「すごいね」と言われるためだけに選んだ仕事の末路。周りの目を気にした僕が堕ちた地獄の話

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【この記事はこんな方に向けて書いています】

  • 親や周りの評価を気にして、本当は興味のない仕事を選んでしまった方
  • 今の仕事にやりがいを感じられず「何のために働いているんだろう」と虚しさを感じている方
  • 「安定」や「大手」という肩書を捨てることが怖くて、身動きが取れなくなっている方
  • 自分の人生のハンドルを、他人任せにしてしまっている全ての方

(スクリーンが明るくなると、一人の男が椅子に座って、静かに語り始める)

どうも。 今日は、僕が過去に犯した、キャリアにおける最大の過ちについて、少し話をさせてください。

周りの人から「すごいね」「いい会社に入ったね」って言われたい。ただそれだけのために、自分の心を殺して選んだ仕事。その先で僕を待っていた、地獄のような日々について…。

もし、あなたが今、少しでもキャリアに迷っているなら、僕の失敗談が、何かを変えるきっかけになるかもしれません。

全ては「承認欲求」という麻薬だった

僕が新卒でその会社を選んだ理由ですか? …ぶっちゃけ、世間体が良かった。ただそれだけです。

親は喜び、友人には自慢できる。誰もが知る大手企業で、安定していると言われる職種。その「記号」を手に入れた瞬間は、確かに気持ちが良かった。まるで自分が特別な人間になったかのような、万能感。

でも、その快感は、すぐに効果が切れる麻薬みたいなものでした。

入社して数ヶ月もすれば、待っているのは現実です。全く興味が持てない業務内容。日々繰り返される、誰かのための作業。会議で語られる数字や目標は、僕の心には何一つ響きませんでした。

マイナビの調査なんかを見ると、学生が就職先に安定を求める割合は、2025年卒の学生で約55%と過去最高水準だそうです。多くの人が、僕と同じように「安定」や「世間体」という名の麻薬に手を伸ばしてしまう。その気持ちは、痛いほど分かります。でも、その選択がどれだけ危ういものか、当時の僕は知る由もありませんでした。

心が死んでいく音を聞いた、月曜の朝

一番つらかったのは、月曜の朝でしたね。

日曜の夜になると、決まって心臓が重くなるんです。そして月曜の朝、満員電車に揺られながら思うんですよ。「ああ、また魂のないロボットとして過ごす一週間が始まるのか」って。

周りから見れば、僕は「エリート」だったのかもしれません。でも、僕の心は日に日にすり減っていきました。給料日だけが唯一の救いで、そのお金で虚しさを埋めるように何かを買う。でも、心は満たされない。

厚生労働省の調査によると、仕事で強いストレスを感じている労働者の割合は、今や半数を超えています。僕も、その一人でした。「すごい会社で働いている自分」と「何も楽しくない、心が死んでいる自分」。その巨大なギャップに、押しつぶされそうだったんです。

笑顔の仮面を被りながら、心の中では「助けてくれ」と叫んでいる。そんな日々でした。

地獄から抜け出すために捨てた、たった一つのもの

このままじゃ、本当に自分が壊れてしまう。 そう思ったとき、僕はようやく決心しました。

この地獄から抜け出すために、僕が捨てたもの。それは、たった一つ。「他人からの評価」という、重くて錆びついたプライドです。

会社を辞める、と決めたとき、もちろん周りからは猛反対されました。 親には「もったいない」と泣かれ、友人には「何を考えてるんだ」と呆れられました。

でも、僕は思ったんです。 彼らは、僕の人生の責任を取ってくれるわけじゃない。僕がこの先、心を病んでも、後悔にまみれて生きていくことになっても、誰も代わってはくれない。

キャリアの主役は、他の誰でもない、自分自身なんです。 他人にどう見られるか、ではなく、自分がどうありたいか。そのシンプルな事実に気づくのに、僕はあまりにも長い時間を費やしてしまいました。

今ですか? 年収は前より下がりました。誰もが知るような会社でもありません。 でも、驚くほど毎日が楽しいんです。月曜の朝が、怖くなくなりました。

周りの目を気にして選んだ道は、一見すると安全で、キラキラして見えるかもしれません。でも、その先は、心を殺す地獄へと続く一本道でした。

あなたの人生は、あなたのものです。 他人の「いいね!」のために、自分の心を売り渡さないでください。

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