【危険】あなたの周りにもいる?根拠がないのに話を断定する人の正体

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【この記事はこんな方に向けて書いています】

  • 自信満々に断言する同僚や友人に、いつもモヤモヤしている方
  • 「なんであの人は、知らないことまで言い切れるんだろう?」と疑問に思う方
  • 根拠のない話に振り回されて、もうウンザリしている方
  • つい断定的に話してしまう自分を、少しだけ見つめ直したい方

あなたの周りにもいませんか。たいして詳しくもないはずの話題で「絶対にこうだ」「間違いなく〇〇が原因だ」と、さも真実かのように断言する人。会議の場、友人との会話、SNSのコメント欄。彼らはどこにでも現れては、その場の空気を支配しようとします。

なぜ彼らは、確固たる根拠もないのに、あれほど強く物事を言い切れるのでしょうか。その自信は一体どこから湧いてくるのでしょう。実はその態度の裏には、ある特定の心理的なメカニズムと、無視できない危険性が潜んでいます。今回は、そんな「断言する人」の正体に、少し厳しめに、そして深く切り込んでいこうと思います。彼らの言動に振り回されないための、そして何より、自分がそうならないための思考のレッスンです。

なぜか自信満々。その心理の裏側

彼らがなぜ無根拠に断言できるのか。その答えの一つに「ダニング=クルーガー効果」という心理学の法則があります。

これは、簡単に言うと「能力が低い人ほど、自分のことを過大評価してしまう」という認知の偏りのこと。1999年に行われたある大学の研究では、実際のテストの点数が下位25%の学生グループが、自分たちの成績を「上位40%くらいだろう」と、かなり高く見積もっていたという結果が出ています。

つまり、彼らは物事を深く知らないからこそ、「自分は理解している」と錯覚してしまうのです。知識が浅いために、その物事の複雑さや、考慮すべき他の可能性に考えが及ばない。だから、自分の持っているわずかな情報だけで「これが全てだ」と結論づけ、何の疑いもなく断言できてしまうわけです。悪気があるというより、自分の無知に気づけていない。これが、彼らの自信の源泉なんです。

「要するに」「絶対に」が口癖の危うさ

断言する人には、共通する話し方のクセがあります。「要するに」「結局」「絶対に」「間違いなく」。こうした言葉を多用し、複雑な物事を無理やり単純な二元論に落とし込もうとします。白か黒か、善か悪か。世の中がそんなに単純なわけがないのに。

彼らは、多様な視点や不確実性を受け入れるのが苦手です。あいまいな状態に耐えられないから、自分なりの「正解」に飛びついて、それを絶対的な真実として語る。そうすることで、精神的な安定を得ようとしているのかもしれません。

しかし、その影響は深刻です。彼らの断言は、周囲の冷静な判断を狂わせ、チームの意思決定を誤った方向へ導く危険性があります。間違った情報が、さも事実であるかのように一人歩きを始める。これほど厄介なことはありません。

断言する人への「賢い」対処法

では、こういう人たちにどう向き合えばいいんでしょうか。真っ向から「それは違う!」と否定するのは、正直言って得策ではありません。彼らは自分の意見を否定されると、さらに頑なになる傾向があるからです。

おすすめしたいのは、冷静に、そして静かに「根拠」を問うことです。「なるほど、面白い視点ですね。ちなみに、そうお考えになった理由や、参考にされたデータなどはありますか?」と、あくまで低姿勢で尋ねてみる。

感情的に反論するのではなく、事実やデータという土俵に相手を引きずり出すのです。多くの場合、彼らは具体的な根拠を示せません。そこで初めて、自分の意見が確固たるものではないことに気づく(かもしれない)。たとえ気づかなくても、周りにいる賢明な人たちは、誰の意見に説得力があるかを正しく判断してくれるはずです。

何より大切なのは、彼らのペースに巻き込まれ、自分まで感情的にならないこと。そして、彼らの断言を鵜呑みにせず、「本当かな?」と一度立ち止まって考えるクセをつけることです。不確かな情報が溢れるこの時代、安易な断言に飛びつくのではなく、根拠を大切にする姿勢こそが、私たちを守る最強の武器になるのですから。

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