
【この記事はこんな方に向けて書いています】
- コンサルティング業界を目指して、就職・転職活動をしている方
- 面接で話す志望動機に、いまいち自信が持てない方
- 「なぜか面接で落ちてしまう」その理由を知りたい方
- コンサルタントが求める人物像の本質を理解したい方
ケース面接対策はバッチリ。ロジカルシンキングも学んだ。でも、いざ「なぜコンサルタントになりたいのですか?」と聞かれると、言葉に詰まってしまう…。そんな経験はありませんか?
実は、コンサルティングファームの面接官が「志望動機」で本当に知りたいのは、あなたの流暢な自己PRではありません。彼らは、その言葉の裏に隠された、あなたの思考の“浅さ”や“甘え”を、冷徹に見抜こうとしています。
この記事では、数多くの就活生が良かれと思って口にしてしまい、そして散っていく「絶対に言ってはいけないNG志望動機」を3つのパターンに分類し、なぜそれが一発アウトなのか、面接官の視点から徹底的に解説します。
表面的な対策ではない、本質的な自己分析と企業理解。それこそが、難関コンサル面接を突破するための唯一の鍵です。あなたの志望動機は、本当に大丈夫ですか?
NGパターン1:「成長したい」という“お客様”マインド
「多様な業界の課題解決に触れることで、自分自身を成長させたいです」。
これは、就活生が最も口にしがちで、そして面接官が最も嫌う志望動機です。なぜなら、この言葉の根底には「私はお金をもらいながら、勉強させてもらいたいお客様です」という、甘えの構造が透けて見えるからです。
考えてみてください。クライアントは、新人のあなたの「成長」のために、月額で数百万円、時には数千万円という高額なフィーを支払っているのではありません。彼らは、自社では解決できない困難な課題を解決するために、プロフェッショナル集団であるコンサルティングファームにお金を払っているのです。
面接官は心の中でこう思っています。「成長したい?それはあなたの都合ですよね。で、あなたは私たちの会社と、その先にいるクライアントに、何を与えてくれるんですか?」
もちろん、成長意欲は重要です。しかし、それを志望動機の主軸に据えた瞬間、あなたは「与えられる側」の人間だと自己紹介しているのと同じ。そうではなく、「〇〇という課題を解決できるスキルを身につけ、将来的にはクライアントの△△という領域で価値貢献したい」というように、成長の先にある「貢献」の意志を示す必要があります。
NGパターン2:「社会貢献がしたい」という“フワッとした”正義感
「様々な企業の課題を解決することで、日本社会の発展に貢献したいです」。
これもまた、一見すると立派な志望動機ですが、具体性がなく、誰にでも言えてしまうため、面接官には全く響きません。むしろ、「この学生は、何も深く考えていないな」という印象を与えてしまいます。
面接官は、間違いなくこう畳み掛けてくるでしょう。 「具体的に、どの業界の、どんな課題に興味がありますか?」 「その課題を、どうやって解決したいと考えていますか?」 「その社会貢献は、うちの会社じゃなきゃダメなんですか?事業会社やNPOではダメな理由は?」
これらの質問に、自分自身の具体的な経験や問題意識に基づいて、説得力のある答えを用意できていますか?できていなければ、それはただの薄っぺらい正義感でしかありません。特定の業界や社会課題に対する自分なりの仮説を持ち、それをコンサルという立場でどう解決したいのか、というレベルまで具体化することが不可欠です。
NGパターン3:「御社は〇〇が強みだから」という“受け売り”志望
「御社の、金融領域における圧倒的な実績と、業界のリーディングカンパニーとしてのプレゼンスに強く惹かれました」。
企業のウェブサイトや採用パンフレットに書かれている美辞麗句を、そのままなぞっただけの志望動機。これも、自分で考えていないことが一瞬で見抜かれます。
面接官からすれば、「そんなことは知っています。それは私たちが発信している情報ですから。で?」としかなりません。彼らが聞きたいのは、その事実を知った上で、「あなた自身が」どう考え、どう感じ、そして自分ならどう貢献できるのか、というユニークな視点です。
「御社が〇〇に強いことは存じ上げています。私の学生時代の△△という経験を活かせば、その強みをさらに□□という形で発展させられるのではないかと考えています」。このように、「企業の強み」と「自分の経験・能力」を掛け合わせ、自分にしかできない価値提案をすることが求められます。
志望動機とは、あなたから企業への「価値提案(バリュープロポジション)」です。「私を採用すれば、御社にはこんなメリットがありますよ」と、自信を持ってプレゼンする場なのです。小手先のテクニックではなく、深い自己分析と企業研究に基づいた、あなた自身の言葉で語ってください。面接官は、その熱意と本気度を見ています。
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