
【この記事はこんな方に向けて書いています】
- やりたい仕事と稼げる仕事の間で揺れ動いている方
- 今の仕事の給料が低く、将来に漠然とした不安を感じている方
- 「好きを仕事に」という言葉に違和感を覚えている方
- 現実的なキャリアプランを考えたいと思っている方
「やりたい仕事と、稼げる仕事、どちらを選ぶべきか?」 キャリアを考える上で、誰もが一度はぶつかるであろうこの究極の問い。多くのメディアやインフルエンサーは「情熱を追いかけよう!」「好きなことで生きていく時代だ!」と、キラキラした言葉を並べますよね。
でも、少し立ち止まって考えてみてください。その考え方、あまりにも理想論すぎませんか?
ぶっちゃけ、綺麗事だけでは生きていけません。今回は、なぜ「稼げる仕事」を優先すべきなのか、その残酷な真実を、個人の意見として、少し厳しい視点からお話しします。耳の痛い話かもしれませんが、あなたの未来のために、本気で語らせてください。
「やりたいこと」の落とし穴は“飽き”と“過当競争”
まず知っておいてほしいのは、「やりたいこと」を仕事にした瞬間、それは「やるべきこと」に変わるという事実です。
趣味として楽しんでいたうちは良かったものが、納期やクライアントの要求、そして「お金を稼がなければならない」というプレッシャーに晒された途端、色褪せて見えることは珍しくありません。「好き」だったはずのものが、いつの間にか苦痛の原因になるんです。
さらに、あなたが「やりたい」と思う仕事は、他の多くの人も「やりたい」と思っています。特にクリエイティブな職種や、華やかに見える業界がそうですよね。人が殺到すればどうなるか?当然、競争が激化し、買い叩かれます。需要と供給の原則です。結果として、低賃金で長時間労働を強いられるケースが後を絶ちません。夢を追いかけたはずが、生活を切り詰める毎日になってしまっては本末転倒です。
なぜ「稼げる仕事」を先に選ぶべきなのか?
では、なぜ「稼げる仕事」を選ぶべきなのか。理由はシンプルです。お金は、あなたの人生における選択肢を増やし、精神的な安定をもたらすからです。
総務省統計局の家計調査(2023年平均)によると、単身勤労者世帯の消費支出は1ヶ月あたり約18万円です。しかし、これはあくまで全国平均の最低ライン。都心に住めば家賃は跳ね上がりますし、将来のための貯蓄、自己投資、結婚や子育て、親の介護などを考えれば、もっと多くのお金が必要になるのは明らかです。
収入が不安定だと、心も不安定になります。「来月の支払いはどうしよう…」と考えながらでは、良いパフォーマンスは発揮できません。嫌な上司がいても、理不尽な要求をされても、お金のために我慢するしかなくなります。
しかし、十分な収入という土台があればどうでしょう。精神的な余裕が生まれ、視野が広がります。嫌な職場なら、経済的な不安なく「辞める」という選択肢を持てます。スキルアップのために学ぶ時間も作れます。そして何より、稼いだお金を使って、休日に思いっきり「やりたいこと」を趣味として楽しめばいいんです。その方が、よっぽど健全だと思いませんか?
「稼げる仕事」の中から“許せる仕事”を見つける技術
「でも、稼げる仕事なんて退屈そうだ」 そう思う気持ちも、痛いほど分かります。だからこそ、僕が提案したいのは「100%好きな仕事」ではなく、「60%くらいは納得できる、許せる仕事」を見つけるという考え方です。
世の中には、あなたが知らないだけで、安定して高い収入を得られる仕事がたくさんあります。例えば、IT業界のエンジニアやデータサイエンティスト、特定の専門資格を要する仕事などは、常に需要が高く、経験を積むことで着実に収入を上げていくことが可能です。
まずは、そういった「稼げる分野」をリストアップしてみる。そして、その中から「これなら全く興味が持てないわけではない」「この作業はそこまで苦痛じゃないかも」と思えるものを見つけ出すんです。完璧を求める必要はありません。経済的な安定という大きなメリットのために、ある程度の妥協をする。それが、大人の賢いキャリア戦略です。
経済的な基盤を固めてから、本当にやりたいことに挑戦したって遅くはありません。むしろ、お金の心配をせずに打ち込める分、成功する確率は高まるはずです。まずは稼ぐ。そして、その力で自分の人生の主導権を握る。遠回りに見えて、それが一番の近道だと、僕は信じています。
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