コンサル流・貯金できない原因は4タイプだけ!あなたはどれ?

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【この記事はこんな方に向けて書いています】
・「今年こそ貯金する!」と毎年誓うものの、一度も達成できたことがない方
・給料は上がっているはずなのに、なぜか月末にはお金が残っていない方
・自分の意志の弱さや性格のせいで、貯金ができないと思い込んでいる方
・節約を頑張っているつもりでも、全く効果が感じられない方
・お金の不安から解放され、将来のために賢く資産を築きたいと考えている方

「気づけば、お財布も銀行口座も空っぽ…」。毎月繰り返されるこの光景に、ため息をついている人も多いのではないでしょうか。「自分は意志が弱いからダメなんだ」「浪費家な性格だから仕方ない」と、つい精神論で片付けてしまいがちですが、もしその原因があなたの“性格”ではなく、もっとシンプルな“構造”にあるとしたらどうでしょう? 複雑に見える問題も、コンサルタントが使う「分解思考」で紐解いていけば、その根本原因は驚くほど少数に絞り込めます。結論から言えば、貯金ができない原因は、たったの4種類しかありません。この記事では、あなたがお金で悩む本当の原因をコンサル流に徹底解剖し、あなたがどのタイプに当てはまるのかを診断。そして、明日から実践できる具体的な「処方箋」までを完全ガイドします。この記事を読み終える頃には、お金に対する漠然とした不安は消え去り、自信を持って資産形成への第一歩を踏み出せるようになっているはずです。


あなただけじゃない。データで見る日本の「貯金できない」現実

本題に入る前に、まずは客観的なデータを見て、あなたの現在地を確認してみましょう。少し厳しい現実かもしれませんが、目を背けずに受け止めることがスタートラインです。

金融広報中央委員会が毎年実施している「家計の金融行動に関する世論調査(令和5年)」によると、驚くべき実態が浮かび上がってきます。

単身世帯(一人暮らし)の場合
・金融資産を保有していない世帯:42.5%
・金融資産保有世帯の中央値(※):100万円

二人以上世帯の場合
・金融資産を保有していない世帯:23.1%
・金融資産保有世帯の中央値(※):400万円

(※中央値とは、データを小さい順に並べた時に、ちょうど真ん中に来る値のこと。平均値よりも実態に近いと言われます。)

このデータから分かるのは、一人暮らしの人の4割以上が貯金ゼロであり、貯金がある人でもその中央値は100万円に過ぎないという事実です。貯金ができていないのは、決してあなた一人だけの悩みではないのです。しかし、同時に、老後2000万円問題などが囁かれる現代において、この現状に安住していて良いわけでもありません。問題の根源を正しく理解し、今すぐ行動を起こす必要があります。


すべての悩みは「貯金の公式」で分解できる

では、なぜ貯金ができないのか。その原因をコンサル流に分解していきましょう。全ての基本となる、非常にシンプルな公式があります。

貯金額 = 収入 − 支出

当たり前だと思うかもしれませんが、これが全ての出発点です。この数式が意味するのは、貯金ができない原因は、論理的に突き詰めれば「収入が少ない」か「支出が多い」のどちらか、あるいはその両方しかない、ということです。

しかし、これだけでは対策が立てられません。そこで、コンサルタントは「支出」をさらに分解します。支出は、大きく分けて2種類に分類できます。

  1. 固定費: 毎月決まって出ていくお金(家賃、水道光熱費の基本料金、通信費、保険料、サブスクリプションなど)
  2. 変動費: 月によって変動するお金(食費、交際費、趣味・娯楽費、交通費、衣料品費など)

この「収入」「固定費」「変動費」という3つの要素の組み合わせによって、貯金ができない人のタイプは、以下の4つに分類することができるのです。


あなたはどれ?貯金できない4タイプ別・原因診断と処方箋

さあ、いよいよ自己診断です。あなたはどのタイプに当てはまるでしょうか?それぞれの特徴と、具体的な解決策(処方箋)を見ていきましょう。

タイプ1:「そもそも足りない」ジリ貧アリさんタイプ🐜

特徴: 真面目に働き、無駄遣いもしていない。節約も頑張っている。しかし、毎月の給料日前はいつもカツカツで、貯金に回すお金が物理的に存在しない。まさに、コツコツ働くアリさんのように健気なのに、報われないタイプです。

原因: 収入が、最低限の生活を送るための支出(固定費+変動費)に対して、構造的に不足している。

処方箋: このタイプの方が、さらに変動費を切り詰めるのは限界があり、精神的にも追い詰められてしまいます。今すぐ注力すべきは「支出の削減」ではなく「収入の増加」です。

  1. 転職で年収アップを目指す: 自分のスキルや経験を棚卸しし、より高い給与が見込める業界や企業への転職を具体的に検討しましょう。転職エージェントに登録し、自分の市場価値を客観的に把握するだけでも大きな一歩です。
  2. 副業を始める: まずは月1万円でも構いません。クラウドソーシングサイトで簡単なライティングやデータ入力の仕事を探したり、週末にアルバイトをしたりするなど、収入源を増やすアクションを起こしましょう。
  3. スキルアップで専門性を高める: 資格取得やプログラミングスクールに通うなど、自己投資によって専門性を高め、昇進・昇給や、より条件の良い仕事に繋げましょう。

タイプ2:「気づけば消える」宵越しのキリギリスさんタイプ🦗

特徴: 収入は平均レベルか、それ以上にある。しかし、趣味や飲み会、好きなファッションや衝動買いにお金を使い、「人生楽しんだもの勝ち!」とばかりに散財。月末になると「あれ、今月何にお金使ったっけ?」と首をかしげるタイプです。

原因: 収入に対して、変動費がコントロールできていない。 どんぶり勘定が常態化し、お金の流れを把握できていません。

処方箋: このタイプに必要なのは、根性論での節約ではなく「支出の見える化」と「強制的な仕組み化」です。

  1. 家計簿アプリを導入する: まずは1ヶ月、自分が何にお金を使っているのかを記録しましょう。クレジットカードや電子マネーと連携できるアプリなら、手間なく自動で記録できます。自分の消費行動の「クセ」を把握することが第一歩です。
  2. 予算を設定する: 「交際費は月3万円まで」のように、費目ごとに予算を決め、その範囲内でやりくりする習慣をつけましょう。
  3. 最強の技「先取り貯金」: 給料が振り込まれたら、使う前に一定額(最初は手取りの10%からでもOK)を貯金専用口座に自動で移す仕組みを作りましょう。残ったお金で生活する、というルールに変えるだけで、驚くほどお金が貯まります。

タイプ3:「知らない間に漏れる」ザル暮らしのアライグマさんタイプ🦝

特徴: 収入はそこそこあり、キリギリスさんのように派手な使い方はしていない。むしろ、普段は節約を意識しているつもり。なのに、なぜかお金が貯まらない。まるで、穴の空いたザルで水をすくうように、お金が知らない間に漏れ出しているタイプです。

原因: 変動費ではなく、固定費が高いまま放置されている。 毎月自動的に引き落とされるため、痛みを感じにくく、見直しの対象から外れがちです。

処方箋: このタイプは、一度メスを入れれば、その効果が永続するのが特徴です。固定費の見直しに集中しましょう。

  1. スマホを格安SIMに乗り換える: 大手キャリアで月1万円近く払っていませんか?格安SIMなら月2〜3千円に抑えられるケースも珍しくありません。年間で考えれば、10万円近い節約になります。
  2. 生命保険を見直す: 社会人になった時に、言われるがまま加入した保険はありませんか?自分にとって本当に必要な保障内容か、保険のプロに相談してみましょう。不要な特約を外すだけで、月々の支払いが大きく変わることがあります。
  3. 不要なサブスクを解約する: 使っていない動画配信サービス、音楽アプリ、ジムの会費はありませんか?クレジットカードの明細をチェックし、「聖域なき棚卸し」を断行しましょう。

タイプ4:「稼ぐほど使う」暴走機関車タイプ🚂

特徴: 高収入で、経済的には余裕があるはず。しかし、収入が増えるにつれて生活レベルも上がり、高級車、タワーマンション、ブランド品など、支出も青天井。経済学でいう「パーキンソンの法則(支出の額は、収入の額に達するまで膨張する)」の体現者です。

原因: 収入の増加に比例して、固定費も変動費も両方高くなっている。 「貯金」ではなく「消費」で満足感を得る思考パターンに陥っています。

処方箋: このタイプには、単なる節約術ではなく「資産形成」という新たな視点が必要です。

  1. 「何のためにお金を貯めるのか」目的を明確にする: 「10年後にサイドFIREする」「子供の教育資金に充てる」など、消費よりも魅力的な、長期的な目標を設定しましょう。目的が明確になれば、目先の消費欲をコントロールしやすくなります。
  2. 収入の一部を強制的に投資へ: iDeCo(個人型確定拠出年金)やNISA(少額投資非課税制度)といった税制優遇のある制度を活用し、収入の一部を天引きで投資に回す仕組みを作りましょう。「なかったもの」として運用することで、無駄な支出を抑制できます。
  3. お金の専門家(FP)に相談する: 自分の収入レベルに合った、最適な資産ポートフォリオの組み方について、プロのアドバイスを仰ぐのも有効な手段です。

意志の力に頼るな。「仕組み」こそが最強の解決策

4つのタイプと処方箋を見てきましたが、実はこれら全てのタイプに共通する、最も強力な解決策があります。それは「意志の力に頼らず、仕組みで解決する」ということです。

「節約しよう」「無駄遣いをやめよう」と心に誓うだけでは、人は変わりません。疲れていたり、ストレスが溜まっていたりすれば、その誓いは驚くほど簡単にもろく崩れ去ります。

重要なのは、あなたの意志力に関係なく、自動的にお金が貯まっていくシステムを構築してしまうことです。

・銀行の「自動積立定期預金」を申し込む
・給与振込口座から、貯金用口座へ毎月自動振替設定をする
・会社の財形貯蓄制度や確定拠出年金制度を最大限活用する

一度この仕組みを作ってしまえば、あとは忘れていても勝手にお金は貯まっていきます。そして、「この範囲内なら自由に使える」というお金が明確になるため、日々の買い物で罪悪感を抱く必要もなくなります。これこそが、お金の不安から解放されるための、最も確実で、最も賢い方法なのです。


「できない」のではなく、「知らなかった」だけ

貯金ができないのは、あなたの性格や意志が原因ではありません。それは、問題の根本原因を正しく分析し、自分に合った正しいアプローチを「知らなかった」だけなのです。

この記事で、あなたは自分のタイプを知り、何をすべきかの具体的な地図を手に入れました。 アリさんタイプなら、収入を上げるための行動を。 キリギリスさんタイプなら、まずは家計簿アプリのダウンロードを。 アライグマさんタイプなら、スマホの契約プランの見直しを。 機関車タイプなら、NISA口座の開設を。

どれか一つで構いません。今日、この記事を読み終えたその足で、最初の一歩を踏み出してみてください。その小さな行動が、あなたの未来を大きく変えるきっかけになるはずです。お金に振り回される人生に、今日で終止符を打ちましょう。

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