自由な働き方?安定志向?SESとフリーランスの違いをざっくり解説!

この記事は約5分で読めます。

【この記事はこんな方向けの内容です】
・ITエンジニアとしてキャリアの次の一手を考えている方
・SES(客先常駐)とフリーランス、どちらに向いているか知りたい方
・働き方のメリット・デメリットを比較して判断材料を増やしたい方


エンジニアの皆さんから「SESかフリーランス、どっちがいいの?」とよく質問をいただくので、今回はこの2つの働き方の違いをわかりやすく解説しますね。
数字データや事例を交えながら、あなたに合った選択のヒントになれば嬉しいです。


1. SESとフリーランス、それぞれの働き方イメージ

SES(客先常駐)とは?

  • 契約形態:SES企業(派遣元)に正社員として所属し、クライアント企業へ技術者を常駐させる。
  • 報酬体系:SES企業との間で月額単価を定め、稼働日数に応じて給与が支払われる。
  • 安定性:雇用契約が派遣元との間にあり、社会保険や福利厚生、研修制度が整っている。

フリーランスとは?

  • 契約形態:個人事業主として企業やエージェントと1案件ごとに業務委託契約を締結。
  • 報酬体系:案件ごとに報酬単価(年収600万~1,000万円台が中央値※1)が設定され、成果に応じて支払い。
  • 自由度:働く時間や場所、案件選びは基本的に自由。社会保険は自分で加入し、経費申請や確定申告も自力で行う。

2. 安定性 vs 自由度の比較

項目SESフリーランス
雇用形態正社員(派遣元企業との契約)個人事業主(業務委託契約)
収入の安定性高い(月額固定+残業代など)案件受注次第で上下しやすい
福利厚生社会保険、年金、各種制度あり自分で手配(国民健康保険等)
スキル習得機会多業界・多プロジェクトへの参画自分で案件を選ぶ必要がある
ワークスタイル客先の就業ルールに従う基本自己裁量
税務・経理派遣元が処理自分で確定申告などを実施

3. 年収・単価の実態データ

  • SESエンジニアの平均年収:約520万円(2023年厚生労働省「賃金構造基本統計調査」)
  • フリーランスエンジニアの平均年収:約700万円(2022年フリーランス協会調査)
  • 案件単価比較
    • SES月額単価:40~60万円/月(経験3~5年)
    • フリーランス案件単価:60~100万円/月(同経験レベル)

年収ベースで見ると、フリーランスのほうが高い傾向にあります。しかし、SESは残業代や賞与、各種手当・福利厚生が含まれるため、トータルでの手取り差は必ずしも大きく開かないケースもあります。


4. メリット・デメリット詳解

SESのメリット

  1. 収入の安定:月額固定+賞与+残業代。プロジェクト中断リスクを派遣元が緩和。
  2. 福利厚生:社会保険完備、研修制度、資格取得支援、健康診断費用補助などが充実。
  3. 多彩な案件経験:複数の案件を短期~中期で経験しやすく、幅広い業界知見が得られる。
  4. チームでの経験:プロジェクトマネジメントやチーム開発に携わりやすい。

SESのデメリット

  1. アサイン待機:入社後に案件が決まるまで数週間~数ヶ月待つ場合がある。
  2. 客先ルール遵守:派遣先の就業規則や文化に合わせる必要があり、自由度は低め。
  3. スキルアップの主体性:研修はあるものの、自主的に学習しないと成長が鈍化しやすい。

フリーランスのメリット

  1. 高収入ポテンシャル:経験や専門性が高いほど、単価交渉で大幅アップも可能。
  2. 自由度の高さ:働く時間・場所・案件を自己裁量で選択できる。
  3. 専門性の追求:特定分野のスペシャリストとして市場価値を高めやすい。

フリーランスのデメリット

  1. 収入の不安定さ:案件が途切れると収入ゼロになるリスクあり。
  2. 社会保険や税務の自己管理:国民健康保険や年金、確定申告の手続きが煩雑。
  3. 孤独感:プロジェクト先で孤立しやすく、相談相手が少ない場合も。
  4. 手当・保障がない:有給休暇や育休、傷病手当金などの福利厚生は基本なし。

5. 向いている人のタイプ

特徴SES向きフリーランス向き
安定を重視したい◯ 固定給+福利厚生が欲しい×
自由に働きたい× 客先ルールに従う必要あり◯ 自己裁量で働き方を調整
経験を幅広く積みたい◯ 複数業界・多種フェーズを経験できる△ 自分で案件選定が必要
高単価を狙いたい△ 単価は派遣元とクライアント間で調整◯ スキル次第で大幅アップが可能
経理や手続きは避けたい◯ 派遣元企業が対応× 自己管理が必須
保守・運用より上流を希望× 案件により下流作業がメインになることも◯ 上流案件を選びやすい

6. 選ぶ際のポイントと検討フロー

  1. リスク許容度を明確化
    • 収入のブレを許容できるか? → フリーランスの自由度が魅力
    • 安定・保障を優先したいか? → SESの福利厚生が安心
  2. キャリアビジョンに合わせる
    • 幅広い業界経験を積んでマネジメントを目指す → SES向き
    • 特定領域のスペシャリストとして独立性を追求する → フリーランス向き
  3. 必要スキルと自己学習計画
    • SES:基礎技術+コミュニケーション力
    • フリーランス:深堀り技術+営業・ブランディング力
  4. 実際に話を聞いて比較
    • SES企業の説明会や先輩エンジニアとの面談で現場の声をキャッチ
    • フリーランスエージェントに登録し、案件提案内容を確認

SESとフリーランス、どちらにも魅力とリスクがあります。
大切なのは「あなたが何を優先したいか」。収入の安定?自由なワークスタイル?幅広い経験?専門性の追求?この記事で紹介したデータや比較表を参考に、自分のキャリアビジョンと照らし合わせて最適な選択をしてくださいね。
どちらの道も、目標を持ってしっかり準備すれば、充実したエンジニア人生を送れます。応援しています!

コメント

タイトルとURLをコピーしました