【面接で緊張する人へ】もう頭が真っ白にならない!科学的に正しいリラクゼーション法7選

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【この記事はこんな方に向けて書いています】

  • 転職の面接で、いつもガチガチに緊張してしまう方
  • 準備は万全なのに、本番になると頭が真っ白になってしまう方
  • 声が震えたり、早口になったりして、うまく自分をアピールできない方
  • 面接のプレッシャーで、前日の夜から眠れなくなってしまう方
  • 「あがり症」を克服して、自信を持って面接に臨みたい方

転職活動の最大の山場、面接。

「よし、準備は完璧だ!」

そう思って面接に臨んだはずなのに、いざ面接官を前にすると、心臓はバクバク、手は汗でびっしょり、声は上ずってしまい、準備してきたことの半分も話せなかった…。

帰り道、悔しくてたまらない気持ちになった経験、あなたにもありませんか?

大丈夫です。まず知っておいてほしいのは、面接で緊張するのは、あなたが弱いからでも、準備が足りないからでもない、ということです。リクルートの調査では、実に9割以上の転職者が「面接で緊張した」と回答しています。

緊張は、あなたの「この会社に入りたい!」という本気度の証。大切なのは、その緊張をなくすことではなく、自分で上手にコントロールできるようになることです。

この記事では、精神論ではなく、心理学や脳科学に基づいた「科学的に正しいリラクゼーション法」を、面接の時系列に沿って具体的にお伝えします。

今日から試せる簡単なテクニックばかりなので、ぜひ「お守り」として、あなたに合ったものを見つけてくださいね。

なぜ私たちは面接で「ガチガチ」に緊張してしまうのか?

対策を練る前に、まずは「なぜ緊張するのか?」という敵の正体を知っておきましょう。

人間の体は、大昔から、生命の危機を感じると「闘争・逃走反応」というスイッチが入るようにできています。例えば、目の前にサーベルタイガーが現れた時、「戦うか、逃げるか」の準備をするために、心拍数を上げて全身に血液を送り、筋肉を硬直させる。これが、緊張の正体です。

現代の私たちにとって、面接官はサーベルタイガーではありませんが、脳は「自分の将来を左右する重要な場面」=「危機的状況」だと判断し、交感神経を活発にして、アドレナリンやノルアドレナリンといったストレスホルモンを分泌させます。

つまり、面接での緊張は、あなたの体が正常に機能している証拠なんです。

だから、「緊張しちゃダメだ」と自分を責めるのは逆効果。「よしよし、ちゃんと体が反応してるな」くらいに考えて、これから紹介する方法で、この反応を上手に手なずけていきましょう。

【面接前夜に仕込む】最高のコンディションを作る準備術

勝負は、前日の夜から始まっています。ぐっすり眠って、心に余裕を持たせるための準備をしましょう。

① 完璧主義を捨てる「60点合格マインド」

緊張の最大の原因の一つは、「完璧な回答をしなければならない」という過度なプレッシャーです。100点満点を目指すから、一つのミスが許せなくなり、ガチガチになってしまうのです。

ここで、魔法の言葉を授けます。それは「面接は60点で合格」です。

考えてみてください。面接官は、完璧なロボットを求めているわけではありません。多少言葉に詰まっても、一生懸命に自分の考えを伝えようとする誠実さや、人間的な魅力を見ています。

準備してきたことの6割を、自分の言葉で伝えられれば、もうそれで十分合格なんです。

「うまく話せなくても大丈夫」「完璧じゃなくていい」と、自分自身に許可を出してあげましょう。このマインドセットだけで、肩の力は驚くほど抜けていきますよ。

② 成功イメージを脳に刷り込む「ビジュアライゼーション」

これは多くのアスリートも実践している、科学的なメンタルトレーニングです。脳は、現実とリアルなイメージの区別がつきにくい、という特性を利用します。

寝る前の5分間、リラックスして目を閉じ、面接の「成功シーン」を具体的に思い描いてみましょう。

  • 会場のドアをノックして、笑顔で入室する自分。
  • ハキハキとした声で、自信を持って自己紹介している自分。
  • 面接官の質問に、熱意を込めて答えている自分。
  • 時にはユーモアを交え、和やかな雰囲気を作れている自分。
  • 面接官と力強く握手をし、「ありがとうございました!」と感謝を伝えて退室する自分。

この「疑似成功体験」を脳に刷り込むことで、潜在意識レベルで「自分はできる」という自信が生まれ、本番での不安が軽減されます。

【面接当日の朝に効く】自信をブーストするモーニングルーティン

いよいよ面接当日。朝の過ごし方で、その日一日の心の状態が決まります。

③ ポジティブな自己暗示「アファメーション」

アファメーションとは、肯定的な言葉を自分に語りかけることです。鏡に向かって、笑顔で、声に出して言ってみましょう。

「今日の私は、最高のパフォーマンスを発揮できる」 「準備は万端。自信を持って話せる」 「私なら、大丈夫」 「この面接を、楽しむぞ!」

最初は少し恥ずかしいかもしれませんが、だまされたと思ってやってみてください。言葉には、自分の思考や感情を方向づける力があります。ネガティブな気持ちを、ポジティブなエネルギーで上書きしてしまいましょう。

④ 科学が証明した、自信が湧き出る「パワーポーズ」

社会心理学者エイミー・カディ氏の有名なTEDトークで一躍有名になった方法です。彼女の研究によると、胸を張り、腰に手を当てるような「力のポーズ」をたった2分間とるだけで、自信を高めるホルモン「テストステロン」が約20%上昇し、ストレスホルモン「コルチゾール」が約25%も減少することが分かっています。

家を出る前や、お手洗いの個室などで、ぜひ試してみてください。

スーパーマンのように胸を張って腰に手を当てるポーズや、両腕を大きく広げてVサインを作るポーズがおすすめです。

体の状態が心に影響を与える「ボディ・フィードバック」の効果は絶大です。自信のあるフリをすると、本当に自信が湧いてくるのです。

【面接直前5分でOK!】心と体を落ち着かせる応急処置テクニック

会場に到着し、自分の番を待つ間が、緊張のピークかもしれません。そんな時に使える即効性のあるテクニックです。

⑤ 最強の呼吸法「4-7-8呼吸法」

緊張すると呼吸が浅く、速くなりますよね。これを意識的にコントロールすることで、興奮状態の交感神経から、リラックス状態の副交感神経へとスイッチを切り替えることができます。

アリゾナ大学のアンドルー・ワイル博士が提唱した「4-7-8呼吸法」は、即効性が高く、どこでもできる最強の呼吸法です。

  1. 口から完全に息を吐き切ります。
  2. 鼻から静かに4秒かけて息を吸います。
  3. 息を7秒間止めます。
  4. 口から「フーッ」と音を立てながら、8秒かけてゆっくりと息を吐き切ります。

これを3〜4セット繰り返すだけで、心拍数が落ち着き、驚くほど冷静な自分を取り戻せます。面接直前の「お守り」として、ぜひ覚えておいてください。

⑥ 筋肉のコリを解放する「漸進的筋弛緩法」

緊張すると、無意識のうちに肩や首、顔の筋肉がこわばってしまいます。この体の緊張を、意図的に解放してあげる方法です。

やり方は簡単。椅子に座ったまま、各パーツの筋肉にギュッと力を入れて5秒キープし、その後一気に脱力して10秒リラックスする、というのを繰り返します。

  • 両手: ぎゅーっと強く握りしめて、パッと開く。
  • 両肩: ぐーっと耳に近づけるようにすくめて、ストンと落とす。
  • 顔: 顔の全パーツを顔の中心に集めるように、梅干しのような顔をして、フワッと解放する。

これをやるだけで、血行が良くなり、心身ともにリラックスできます。表情が和らぎ、自然な笑顔が出やすくなる効果もありますよ。

【面接の最中に使える】パニックを乗り切る裏ワザ

万全の対策をしても、面接の途中で頭が真っ白になってしまうこともあるかもしれません。そんな時のための緊急脱出ボタンです。

⑦ 緊張を客観視する「メタ認知」

パニックに陥ると、思考が「どうしよう、うまく話せない!」という一点に集中し、視野が極端に狭くなります。

そんな時は、「メタ認知」の出番です。メタ認知とは、自分の思考や感情を、もう一人の自分が少し離れた場所から客観的に観察する感覚のことです。

「お、今、心臓がめちゃくちゃ速く打ってるな」 「面接官の質問の意図が掴めなくて、焦ってるな、自分」 「手が少し震えてる。これが緊張ってやつか」

このように、自分の状態を心の中で「実況中継」するのです。

不思議なことに、自分の状態を客観視できた瞬間、感情の渦に飲み込まれている状態からスッと抜け出すことができます。パニックをコントロールするための、非常に強力なメンタルスキルです。

そして、究極の裏ワザは、正直に「緊張しております」と伝えてしまうこと。

「大変申し訳ありません、少し緊張しております。ですが、御社への入社への熱意は誰にも負けませんので、しっかりと伝えさせてください」

このように正直に、そして前向きな言葉を続けることで、あなた自身がフッと楽になるだけでなく、面接官に「誠実な人だな」「正直な人だな」というポジティブな印象を与えることすらあります。

まとめ

転職面接で緊張しないための、科学的で具体的なリラクゼーション法を7つご紹介しました。

  • 前日夜: ①60点合格マインド、②ビジュアライゼーション
  • 当日朝: ③アファメーション、④パワーポーズ
  • 直前: ⑤4-7-8呼吸法、⑥漸進的筋弛緩法
  • 最中: ⑦メタ認知

最後に、もう一度だけお伝えします。 緊張は、敵ではありません。あなたが、その面接に「本気」であることの何よりの証拠です。

今回ご紹介したテクニックは、いわばあなたのお守りです。全てを完璧にやる必要はありません。自分に合いそうなものをいくつか試してみて、「いざとなったら、これがある」と思えるだけで、心は驚くほど軽くなります。

あなたのこれまでの努力と経験は、本物です。自信を持って、あなたらしさを存分にアピールしてきてください。

心から、あなたの転職成功を応援しています!

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