MAツールで失敗する前に。受注率50%UPを達成した、明日から真似できるリードナーチャリングの全手順

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【この記事はこんな方に向けて書いています】

  • 獲得したリード(見込み客)を、なかなか商談に繋げられないマーケティング担当者
  • 「とりあえずメルマガを送っている」状態から脱却したい方
  • MAツールを導入したものの、具体的なシナリオ設計に悩んでいる方
  • 営業に「質の高いリード」を渡して、感謝されたいと思っている方

展示会やWebサイトから、たくさんのリード情報を獲得!でも、いざ営業がアプローチしても「まだ検討段階です」「情報収集しているだけなので…」と、なかなか商談にならない…。こんな「すれ違い」、あなたの会社でも起きていませんか?

その原因は、リードの“育成”、つまり「リードナーチャリング」ができていないからです。ある調査では、獲得したリードのうち、すぐに購買を検討してくれるのはわずか10%程度。残りの90%は、適切なアプローチがなければ忘れ去られてしまいます。

この記事では、私たちが実際に“放置リード”の山から受注率を50%も改善した、具体的なリードナーチャリングの構築術を3つのステップで徹底解説します。MAツールを使ったシナリオ設計の裏側まで、包み隠さずお見せします。感覚的なアプローチから卒業し、データに基づいた「売れる仕組み」を一緒に作りましょう。

ステップ1:「顧客の解像度」を爆上げする。ペルソナとカスタマージャーニー設計

リードナーチャリングで最も重要なことは、いきなりメルマガの内容を考えることではありません。まず、「誰に」「どんな旅路を経て」顧客になってもらうのかを、徹底的に解像度高く描き出すことです。

最初にやるべきは「ペルソナ設計」。あなたの理想の顧客は、どんな部署の、どんな役職の人ですか?普段どんな課題を抱え、どうやって情報を集めていますか?これをチームで議論し、一人の人間として具体的に描き出します。

次に、「カスタマージャーニーマップ」を作成します。ペルソナがあなたの商品を全く知らない「認知」の段階から、「興味・関心」「比較検討」を経て「購入」に至るまで、各段階でどんなことを考え、何に悩み、どんな情報を欲しがるのかを時系列で可視化するのです。この設計図なくしてナーチャリングを始めるのは、地図も持たずに航海に出るようなものです。

ステップ2:コンテンツのマッピングと「スコアリング」の仕掛け

設計図ができたら、次はその地図上の各ポイントに「渡すべき情報=コンテンツ」を配置していきます。

あなたの会社には、ブログ記事、導入事例、ホワイトペーパー、セミナー動画など、様々なコンテンツが眠っているはずです。これらをカスタマージャーニーの各段階にマッピングしていくのです。例えば、「興味・関心」段階の顧客には課題解決のヒントになるブログ記事を、「比較検討」段階の顧客には導入事例や他社比較資料を送る、といった具合です。

この時、MA(マーケティングオートメーション)ツールの「スコアリング」機能を設定するのがキモ。「料金ページを見たら+5点」「導入事例をダウンロードしたら+10点」のように、顧客の行動に応じて点数を加算していきます。これにより、顧客の興味関心度合いを数値で客観的に把握できるようになります。

ステップ3:MAでシナリオを自動化!「最適なタイミング」でアプローチ

いよいよ、これまでの設計をMAツールで自動化するシナリオ構築です。これがナーチャリングの心臓部。目的は「最適な相手に、最適な情報を、最適なタイミングで届ける」こと。

例えば、以下のようなシナリオを組みます。 「製品Aの資料をDLした人(トリガー)に、3日後に関連ブログBのメールを送る。メール内のリンクをクリックしたら(行動)、さらに5日後、導入事例Cの案内を送る。一連の行動でスコアが合計50点を超えたら(状態)、営業担当に『ホットリード通知』を飛ばし、電話アプローチを依頼する」

このように、顧客の行動に基づいて自動でアプローチを変えることで、営業は「今まさに検討が進んでいる」見込みの高い顧客にだけ集中できます。実際に私たちのチームでは、この仕組みでインサイドセールスからの商談化率が25%から40%近くまで向上し、結果的に受注率の大幅な改善に繋がりました。

リードナーチャリングは、顧客との長期的な信頼関係を築く活動です。ツールを導入して終わりではありません。顧客と真摯に向き合い、役立つ情報を届け続ける地道な活動こそが、遠回りに見えて最強の営業戦略なのです。

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